山田ズーニー表現講座 3期 ザ ファイナル
いつからか文が書けなくなっていた。
月に1回小さな文を書かなければならないのだけれど、全然書けない。
仕方がないので、他の人の受け売りや、情報の羅列を連ねていた。全然自分の言葉ではなかった。
いろいろな情報を取り入れても、体の中をぐるぐるめぐるだけで、出口が見つからなかった。
どうしてだろう。言いたいことはたくさんあるはずなのに。
考えていることはたくさんあるのに。
伝えたい情熱はまだ心に残っているのに。
そんな時に山田ズーニーさんの表現講座に行くことが出来ました。
なんだかね、最初にその日のお題を聞いた時は、
「からからの雑巾をしぼらなくちゃいけないのか」
という感じ。全然書ける気がしない。というのか、”らしい事”をどうまとめるか、に頭がいっちゃう。
でもね、先生の話を聞いて、インタビュー形式の対話を通して、次々に自分のおもいが浮き上がっていく。
まとめる必要なんてない。
カラカラの雑巾に自分の想いがしみこんで、ずっしり重くなったのを、ただ絞るだけ。
表面的に自分で思っていることは、本当に思っていることではないのかもしれない。
謙遜したり、不安を何かに置き換えていたり、ままならない現状から逃げていたり・・・。
私たちは本当の自分の気持ちを知る努力をしているだろうか。
1人では難しかったこの作業を、山田ズーニー先生と、そしてこの講座で出会えた得がたい大切な仲間と、一緒に出来たことが本当にうれしかった。本当に楽しかった。
名前も知らない。年齢も知らない。住んでいる場所も、働いている会社の名前も、出た学校の名前も知らない。
私たちを飾っている表面的な所を一気に飛び越えて、その人の心に触れることが出来た。
置かれた立場も全然違う人の言葉を、ずごくわかりあえた。
これまでにない速度で社会は変化をし始めている。
人々の意見が多様化しそれが可視化される社会で、よりいっそう伝える努力、わかりあう努力をしていかなければ、誤解や憎しみやあきらめが増えていく。
でも
自分の気持ちに気づき、言葉にして伝える。
そんな事をする人がどんどん増えてくれば、人は理解しあえるのではないか。社会は変わっていくのではないか。
1人1人が始めれば、良い連鎖となって広まっていくのではないか。
本当に本当に、素晴らしい講座でした。
先生、ありがとう。
仲間のみんな、ありがとう。
また会おうね。